小水力発電 HYDRO POWER

Small Hydropower Generation

小水力発電

水の力でエネルギーを生み出す発電方法の中でも、水力発電と区別される小水力発電は、明確な規模の定義はないものの一般的に1万kW以下の水力発電のことを指しています。
小水力発電の利点は、ダムも大規模な水源も必要とせず、小さな水流であっても比較的簡単な工事をするだけで発電できることにあります。
このため、山間地、トンネル内からの湧水、中小河川、農業用水路、上下水道施設、ビル施設、家庭などにおける発電も可能です。

小水力発電の意義

小水力発電を推進する意義は、以下に示すとおりです。
  • 設備利用率を高く設計することが多く、70%程度で、経済的に有利です。
  • 出力変動が少ないので、系統の安定や電力品質への悪影響を小さくできます。
  • 事前調査や土木工事が比較的簡単で、必要な機器設備や工法の規格化・量産化が進めば経済性が良くなると期待されています。

小水力発電は系統連系を行い、売電に使い利益を生むことも可能です。

発電方式

流れ込み式

川の流れや用水路に直接水車を設置する方式です。既存の流れをそのまま活用するため環境への影響を最小限にできますが、発電に必要な落差や流量を確保するため設置場所が限定されます。

水路式

川などから分岐して水路を設け、水車を回す方式です。発電に必要な落差を生むための場所や形などを比較的自由に設計できます。

小水力発電に適した環境・場所

水車を回すのに必要な落差と流量を確保できる場所であれば設置が可能です。

一般河川
農用水路
上下水道施設
既設ダムの放水路
ビルや工場の用水路

小水力発電の発電量はどのくらい?

仮に設備容量1,000kWの発電所で、設備利用率70%とすると、
年間発電量は約600万kWh、一般家庭の年間消費電力量約1,400世帯分相当となります。

TOP